おとといの夜の話。真夜中の1時30分です。

9時30分頃お風呂に入ったおばあちゃんは
「あ~、キモチいいなぁ。温泉はいいなぁ」と言いながら、半分は居眠りしながら、バスタブに浸かったまま。
なんと!すでに4時間が経過。

「あの、おばあちゃん! 俺まだ風呂入ってないんだけど、もういい加減に出て!」

最初は、まあいいんじゃないの。と思っていた私も、さすがに大きな声を出してしまいました。
それでも、
「はいはい~、出ますよ~」と言いながら、相変わらず、「あ~、温泉はいいなぁ」とおばあちゃん。
これをもう5~6回くりかえしてます。

「邦子さん。もう、力づくで出すか」
「そうね」

とうとう邦子さんがバスタブからおばあちゃんの体を引き出して、風呂からやっと出てくれました。
結局、私が風呂に入ったのが2時過ぎでした。


おじいちゃんの葬式から、49日を終えて、久しぶりに我家に戻ってきたおばあちゃん。
認知症が少し進んだ感じがします。

人の話は聞かない。「はいはい」と返事だけ。
お皿を洗ってくれるけど、汚れが残ったまま。
ガスをつけたら、消すのを忘れてしまう。
「泥棒に取られた。取られた」と騒いでしまう。

妻の邦子さんは、自分の母親のそんな様子に時々涙ぐむことがあります。

 


今夜のNHKスペシャルで「認知症医療を問う」が放映されていました。
見た方は多いのではないでしょうか。

全国で170万人を超えるとされている認知症の患者。
それに対し専門医の数は、なんと8000人ほどだそうです。
日本のお寒い医療現場が浮き彫りにされた放送でした。

放送の最後近くに、ある専門医がこんなことを言ってました。

いろいろ問題があります。しかし今介護に疲れたり苦しんでいる人たちが、
少しでも、安らいだり、明るい気持ちを持てるように、医療側がしてあげることが
一番大切なことではないでしょうか。

 

わが家のそんなおばあちゃんですが、昼間はよく絵を描いたりして過ごしています。
「ありがたい。ありがたい」とよく手をあわせます。

この一年付き合ってきて、私が一番感じるのは、
「ばかにされたくない」というおばあちゃんの強い思い、誇りです。

「だめよ。そんなことしたら!」・・・ついつい、きつい言葉をかけてしまいます。

だけど、年長者への尊敬の気持ちを忘れず、日々接していくことが、
認知症のおばあちゃんの心を安定させる大切な要素ではないかと最近つくづく感じています。

高齢期が暗くみじめなものになってはいけません。

うちのおばあちゃんが、普通に、あたりまえに、できるだけ楽しく生活できるように
今後も付き合っていこうと、そんなことを思いました。

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