今週は、以前勤めていた造園会社からの依頼で、東区志賀島につらなる雁ノ巣という
地域で「松枯れ」の調査をしました。

志賀島に続く道は「海の中道」と言われているように、玄界灘と博多湾にはさまれた所
です。寒さの厳しかった今週は、海からの風で鉛筆を持つ手もかじかんでしまうほどでした。

それにしてもこの地域、約10000本ぐらいの松林のうち、6000本から7000本
ぐらいが、すでに松食い虫にやられて枯れてしまうという、実に悲惨な状況です。

このままに放置すれば、他の地域までも、松食い虫にやられてしまいます。
これら枯れた松はすべて伐採処理しなければなりません。

さいわい、道を隔てた向こう側の松林は、見たところ、まだ元気のようです。

今全国に広がっているといわれている松枯れは「マツノザイセンチュウ」が原因と言われています。

 

日本における本病は典型的な侵入病害であり、アカマツ及びクロマツが壊滅的な打撃を受けた。
沖縄ではリュウキュウマツが大きな被害を受けている。2007年までに青森県と北海道を除く
全都府県に広がっている。関係者の間では「マツ枯れ」と呼ばれることが多い。本稿でも
「マツ枯れ」を用いる。行政用語としては松くい虫が用いられる。
マツノザイセンチュウ(以下線虫)が感受性マツに侵入すると、まず樹脂滲出が停止し、
次いで仮道管の閉塞によって材の通水阻害が生じ、最終的に萎凋枯死に至る。これに媒介者と
なるマツノマダラカミキリ(以下カミキリ)と Ophiostoma属などの青変菌が関与した
感染サイクルによって大流行が生じた。            ーウィキペディアよりー


しかし、なぜこれほど広がってしまうまで、放っておいたのでしょうか。

この地域の管理は国土交通省だとか。

6000本以上の伐採処理にはには、おそらく一千五百万以上の予算が必要でしょう。
造園会社もおかげで、それなりの売上げがあがることになるのでしょう。

ですが、何か妙な気分です。

造園会社の仕事は、本来は、伐採などではないはずです。
地域の人たちのために、植栽を管理し、よりよい環境をつくることにあるはずです。

ここまで松枯れが広がるまで放っておいたのは、どうしてでしょう。

造園の専門家が見れば、その端緒で松枯れの広がりを予測できたでしょうし、
その対策も打てたはずです。

伐採の予算の分を、松枯れの予防管理に回せなかったのだろうかと思います。

定期的に転勤をくりかえす官僚組織は、責任をとらない組織になっているといいます。
こうなった責任も、もう誰も追及もできないのかもしれません。

しかし、おかげで、貴重な青松の美しい景観がこの地域から消えようとしています。

身近な所で、お役所仕事の弊害を目の当たりにした気分でした。

 

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