「ネズミの駆除やってます?」
正月が明けた頃、電話が入りました。
中央区のマンションの一階にある飲食店からです。ネズミが出はじめてもう半年ということでした。
飲食店にとってネズミは大敵。すでに、いろいろな対策をやってきたそうです。超音波、毒餌(殺鼠剤)、ネズミホイホイ、ネズミ捕りカゴ・・・。
何匹か捕まえたそうですが、一向に減る気配はないとのこと。
ネズミは都市部でよく見られる「クマネズミ」のようでした。このネズミ、頭がよく毒に対する免疫力もあり、手ごわい相手です。
店主と相談して決めた方法は以下でした。
①ネズミの出入りしそうな、壁、下水、天井の「穴」や「すき間」をふさぐ。
厨房の中8箇所。ステンレス板や金網を使って徹底して塞ぎました。
②ネズミが嫌がる臭い「忌避剤」を通り道や天井にまく。
天井や壁のすき間などに3種類の忌避剤を使いました。
・・・1週間後、電話がかかりました。
「有馬さん、まだネズミ出てくるよ〜。」
「はいわかりました。またうかがいいます」
ネズミ駆除は一度では無理。状況を見ながら次の対策を考えます。
毒餌も置いていましたが、学習していたのでしょう。食べていません。
③客席部の「穴」塞ぎ
「客席はネズミは出ない」とのことでしたが、詳しく見ると小さな5箇所ほどの穴が。ネズミは2〜3センチの穴でも出入りできます。天井をのぞくと厨房から客席部分までつながっているのがよくわかりました。天井から壁のすき間を通って出てくるようです。
④ネズミの「エサ」を置かない
厨房に置いている野菜をタッパウエアなどの「蓋」のできる容器にしまうこと、余った食材も乾物もすべて冷蔵庫の中か「蓋」のある容器に収納するようにお願いしました。
従業員の方がよく協力してくれました。食べるものがないとネズミは次第に出てこなくなります。
「また様子を見てください」と10日ほどたった頃。
客席の柱の下をカジッた痕(あと)が一回あったそうですが、最近はほとんど出てきてる様子はないとのこと。
最初の処理から3週間。やっと成果が出たようです。
「ねずみ算」という言葉があるように、ネズミは一週間に4〜5匹子供を産みどんどん増えます。一度出るようになったら、駆除はそう簡単ではありません。
今回のポイントは「穴を徹底してふさぐ」「ネズミのエサを置かない」 「忌避剤を定期的にまく」 ・・・というところだったようです。